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Channel: Masahiro Minami
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小あゆのオイル漬け

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缶正面

小あゆオイル漬けのパッケージデザインを担当しました。

缶斜

「答えは場所にあり」私の恩師がいつも言われていました。

私も、その教えから、デザインするものが何であっても、場所に答えを探すようにしています。

缶横

ここで言う、「場所」は缶詰の与条件になります。

元々使うことが決まっていた「缶」をよく分析します。

そうすると、様々なヒントがそこから見つかります。

まず、あったのは、金色の缶でした。

作ろうとしているものは、安価な缶詰ではありません。

試作は、白や、黒、青など50くらいは作りましたが、

金のカタマリが、すっと馴染んだのです。

OILAYU_TOP

缶詰なので実際に中身は見えませんが、中身が見えた方が良いと思い、スリーブに窓を開けて、下にあるシートが覗くようにしました。

中の鮎の写真のシートは、PPを貼ってオイル漬けの光沢感を表現しました。

スリーブを引く

外側のスリーブを外すと、中には鮎の写真のシートがあり、そこには、爪楊枝が装填されています。

缶詰バーや、ちょい飲み、宅飲みに対応し、外でもパッと食べられるように考えました。

爪楊枝を引く

シートも、缶を引き上げる「つまみ」を利用して留めてあります。

あるものを活かす。ということです。

シートを取出す

爪楊枝を外した後、シートを取り外します。

缶を開ける

缶を開けると、シートにあった小あゆが姿を現します。

小あゆのほのかな苦みが絶妙な美味です。

中身上

オイルにも鮎のダシが出て、残り汁もとても美味しいです。

斜め2個

IMG_7373

缶の金色は写真右側の青金でしたが、食品にはあまり使わないということで、左の赤金としました。

裏面

裏面には、消費期限の窓が必要でしたが、そちらも魚の形にしました。

IMG_7368

裏面を見て、違和感がないと思いますが、

背景が金色のバーコードは、世の中の商品で探しまわりましたが見当たりませんでした。

多くの金色のパッケージでも、バーコード箇所だけは白背景になっています。

なんとか、「金のバーコード」を実現したいと思いました。

「もし作ってみて、レジが反応しなければ別のシールを貼りましょう。」実現頂いた木村さんの英断です。

出来て見ると、レジは難なく反応しました。

IMG_7367

また、スリーブが台形のために、折畳み納品が出来ないという問題がありました。

1枚の展開した状態で納品し、裏でシール留めの予定でしたが、その手間を何とか減らしたいと思っていました。

ある日、大阪である商品にヒントを見つけました。

台形の横の辺の片側だけ、途中で折り目を付ければ畳めることが分かったのです。

IMG_7369

ですので、側面の片側にだけ、折り目がついています。

このように、いかに、気がつかれないような所に、気を使うかなのです。

そんな様々な思いが詰まった缶詰。

やや高価ですが、ぜひ一度ご賞味ください。

IMG_7113 2

client:木村水産株式会社

価格:800円(税別)

販売先:あゆの店きむら 直営店(本店、彦根京橋店、長浜黒壁店、八幡堀店)


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